アリーは抱きしめられたのか
抱きしめられたくて
嘘ついたあの日を
今でもずっと悔やんでる
自虐家のアリー/amazarashi
amazarashiの中でも衝撃的な歌詞の「自虐家のアリー」
主人公アリーの悲惨な境遇と家族との関係性、執着と言っても過言ではない彼女の愛が紡がれる曲です。
さて、引用したサビのラスト。
「嘘ついたあの日を悔やんでいる」としか書かれていないので、嘘をついた結果何が起きたのかは聴き手が想像するしかないのです。
(こういう想像の余白を残してくれるところ、ほんと好き……)
私は「嘘をついた結果、抱きしめられた」のではないかと想像します。
①抱きしめられなかったのだとしたら。
それっていつもと同じなのではないのか?と。
嘘をつかなかったら叩かれる。
嘘をついたら(特に嘘だとバレれば)叩かれるでしょう。
ずっと悔やむほどかな?と思います。
でも、嘘がバレて死にかけるくらいボコボコにされたり、日々の対応がさらに悪化したなら後悔するかもしれません。
でも「悔やむ」のとは微妙に違う気がします。
「後悔」だと今後の対策も含まれる印象ですが、「悔やむ」だとずっと過去に囚われてるみたいな感じです。
②抱きしめられる=愛されてないことになる
抱きしめられたくて嘘をついた。
「嘘の私」が抱きしめられたわけです。
そのままの私では抱きしめてもらえない。「この私」は愛されない。
それを母のぬくもりによって思い知らされる。
知りたくないことを知ってしまったと思うなら、その行動をなぜとってしまったのかと悔やむと思います。
サビのほんの1フレーズでこんなに想像力が広がる
amazarashiはすごい(最近これしか言ってない)